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歴史研究の日々のよしなしごとについて

西尾賢隆「蘭渓道隆の四六文」/「建長寺の鐘銘」

西尾賢隆「蘭渓道隆の四六文」『文藝論叢』第68号、2007年3月、pp.158-179
 はじめに
 一 常楽寺語録
 二 建長寺語録
 おわりに

西尾賢隆「建長寺の鐘銘」花園大学『禅学研究』第85号、2007年2月、pp.119-138
 はじめに
 一 建寧寺語録
 二 建長禅寺鐘銘
 三 最明寺開堂小参
 おわりに
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橋本雄「室町政権と東アジア」

橋本雄「室町政権と東アジア」(2006年度日本史研究会大会個別報告)『日本史研究』536号、2007年4月、pp.19-40
 はじめに
 第1章 室町幕府外交における国書改竄問題
  (1) 国書改竄・偽作問題の重要性
  (2) 室町期における国書の改竄・偽作事件
 第2章 外交称号と対外観・国際意識
  (1) 自称文言「日本国王」号を室町幕府は使用したのか?
  (2) 自称文言「日本国源某」に見える伝統的対外観
  (3) 瑞渓周鳳は「日本国王」号の「王」字を故意に削ったのか?
 おわりに
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大阪大学歴史教育研究会 第15回例会/海域アジア史研究会2007年5月例会

日時: 2007年5月26日(土)午後1時30分~5時00分

会場: 大阪大学文学部棟2階 第一会議室 (大阪大学文学部へのアクセスマップ

報告1: 矢部正明(兵庫県立東灘高等学校教諭) 
「16~18世紀東南アジア・海域世界授業試案──主体的でしたたかな実像に迫る」

報告2: 向正樹(大阪大学大学院文学研究科特任研究員/東洋史学) 
「唐末~元のムスリム商人の南シナ海での活動と中国港市」

*参考文献
報告1
(1) 桃木至朗『世界史リブレット12 歴史世界としての東南アジア』(山川出版社、1996年)
(2) 石澤良昭・生田滋『世界の歴史13 東南アジアの伝統と発展』(中央公論社、1998年)
(3) 石井米雄「上座仏教と国家形成」、『岩波講座世界歴史13 東アジア・東南アジア伝統社会の形成 16~18世紀』(岩波書店、1998年)
(4) 鈴木恒之「東南アジアの港市国家」、前掲書所収

報告2
(1) 桑原隲蔵『蒲寿庚の事蹟(東洋文庫509)』(平凡社、1989年)
(2) 家島彦一『海域から見た歴史』(名古屋大学出版会、2006年)
※ (2)については、特に「法隆寺伝来の刻名入り香木をめぐる問題―沈香と白檀の産地と7・8世紀のインド洋貿易」(初出『アジア・アフリカ言語文化研究』37号、123~142頁、1989年)を参照

茶話会につきましても、これまでと同様、研究会終了後に会場(もしくはその近辺)にて開催したいと考えております。前回の研究会でお話しした、今年度から立ち上げる作業部会についてさらに深い議論ができればと存じます。茶話会は本会終了後一時間程度です。途中で抜けられてももちろんかまいませんので、お気軽にご参加下さい。


※参加申し込み・問い合わせ先については以下のリンクを参照のこと。
※ 今回の例会は、大阪大学歴史教育研究会海域アジア史研究会の共催。

テーマ:歴史 - ジャンル:学問・文化・芸術

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中村和之「李志恒『漂舟録』にみえるアイヌ語について」他二篇

中村和之「李志恒『漂舟録』にみえるアイヌ語について」『北海道民族学』第3号、2007、pp.22-28
 はじめに
 1 李志恒『漂舟録』が伝える漂流してから松前着までの顛末と日本側の記録
 2 『漂舟録』にみえるアイヌ語の検討
  2-1 アイヌ語の地名
  2-2 蝦夷通事から教えてもらったアイヌ語
  2-3 堯老和那という植物名
 おわりに

中村和之「李志恒『漂舟録』にみえる「石将浦」について」『帯広百年記念館紀要』第25号、2007、pp.1-8
 はじめに
 1 李志恒『漂舟録』が伝える漂流してから松前着までの顛末と日本側の記録
 2 『漂舟録』にみえる石将浦についての考察
 3 資料に現れる石狩の検討
 おわりに

中村和之「李志恒『漂舟録』にみえる「羯悪島」について」『史朋』第39号、2007、pp.1-6
 はじめに
 一 李志恒『漂舟録』が伝える漂流から松前着までの顛末と日本側の記録
 二 『漂舟録』にみえる羯悪島
 おわりに
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岩井茂樹「清代の互市と“沈黙外交”」

岩井茂樹「清代の互市と“沈黙外交”」夫馬進編『中国東アジア外交交流史の研究』京都大学出版社、2007、第十一章、pp.354-390
 第一節 互市の遠心性と合理性
 第二節 信牌問題と「国の礼」
 第三節 1740年のジャワ華僑虐殺事件と互市
 第四節 朝貢システムと互市
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承志(Kicengge)「満洲語で記された「黒竜江流域図」」

承志(Kicengge)「満洲語で記された「黒竜江流域図」」藤井譲治・杉山正明・金田章裕編『大地の肖像 絵図・地図が語る世界』京都大学学術出版会、2007、第十章、pp.193-222
はじめに
一 台北国立故宮博物院蔵「黒竜江流域図」について
二 「黒竜江流域図」作製の時代背景
三 データが語る歴史
 1 幻の国境碑
 2 アイフン城
四 康煕時代からの黒竜江流域の水系視察
おわりに
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杉山清彦「大清帝国支配構造試論:八旗制からみた」

杉山清彦「大清帝国支配構造試論:八旗制からみた」『近代世界システム以前の諸地域システムと広域ネットワーク』(平成16~18年度科学研究費補助金(基盤研究(B))研究成果報告書、研究代表者:桃木至朗)、2007、pp.104-123
 序
 1 八旗制下の支配構造
  () 八旗制の構造
  () 旗王と旗人の秩序
   (a) 旗王
   (b) 旗人
  () 八旗制下の主従関係
 2 清帝国の支配構造
  () 中国史・近代史からのアプローチ
  () 内陸アジア史からのアプローチ
  () マンジュ王朝としてみた大清帝国の支配構造
 小結
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第52回国際東方学者会議

既にあちこちで告知がされているが、期日が迫ってきたので再掲する。
詳細については東方学会の告知を参照のこと。

第52回国際東方学者会議・東京会議
  日時:5月18日(金) 10時~
  会場:日本教育会館(神保町駅A1出口徒歩3分) 7・8階

Symposium Ⅱ:
(803・804会議室) 「朝貢」から「互市」へ
(From“Tribute,”to “Mutual Trade,”)


Chairperson MURAKAMI Ei 村上衛, Associate Professor at Yokohama National University
10:30-10:50 Introductory Remarks by MURAKAMI Ei
10:50-11:30 IWAI Shigeki 岩井茂樹 (Japan): 明清時代の互市と互市論の展開(Developments in Mutual Trade and Mutual Trade Theory in the Ming and Ch‘ing) (in Japanese)
11:30-12:10 OKAMOTO Takashi 岡本隆司 (Japan):「朝貢」と「互市」と海関 (“Tribute,” “Mutual Trade,” and Maritime Customs)(in Japanese)
lunch time
13:10-13:50 LIU Shiuh-feng 劉序楓 (Taiwan): 「朝貢」か「互市」か――清代の東アジア海域の視点から (“Tribute” or “Mutual Trade” ?: From the Perspective of the East Asian Maritime Area during the Ch‘ing) (in Japanese)
13:50-14:30
SAKURAI Yumio 桜井由躬雄 (Japan): 18世紀の南海の華人王国――港口國考 (A Chinese Kingdom in the Southern Sea in the 18th Century: On the Port Kingdom of Kang Kao) (in Japanese)
14:30-15:10 YANAGISAWA Akira 柳澤明 (Japan): 内陸世界における「互市システム」の形成とその特徴――対ロシア貿易をめぐって (The Formation of a “Mutual Trade System” in the Chinese Interior and Its Characteristics: With a Focus on Sino-Russian Trade) (in Japanese)
coffee break
15:30-16:10 Comments: KISHIMOTO Mio 岸本美緒, Professor at the University of Tokyo, KURODA Keiko 黒田景子, Professor at Kagoshima Univeristy, SUGIYAMA Kiyohiko 杉山清彦, Assistant Professor at Komazawa University, and MATSUI Yōko 松井洋子, Associate Professor at the Historiographical Institute, University of Tokyo
16:10-17:00 Discussion


Symposium Ⅵ:
(806会議室) アジア海域史と現代海洋研究の課題 (Maritime Asia and Maritime History Studies: 1600-2000)


Chairperson HAMASHITA Takeshi 濱下武志, Professor at Ryukoku University
10:30-10:40 Introductory Remarks by HAMASHITA Takeshi
10:40-11:20 NAGATSU Kazufumi 長津一史 (Japan): 海道の系譜――島嶼部東南アジアにおける海民ネットワークの持続と再編 (A Genealogy of Sea Route: Continuity and Reorganization of Maritime Networks in Southeast Asia) (in Japanese)
11:20-12:00 François GIPOULOUX (France): Maritime Asia and Maritime History Studies, 1600-2000: Asia and China at the Core of Two Periods of Globalisation (1600-2000年における海洋アジアと海洋史研究――2回のグローバル化時代の核としてのアジアと中国) (in English)
lunch time
13:00-13:40 Ulises GRANADOS QUIROZ (Mexico): The South China Sea and Its Coral Reefs during the Ming and Qing: Level of Geographical Knowledge and Political Control (明清期の南シナ海とその諸島――地理的知識と政治上の支配レベル) (in English)
13:40-14:10 BAO Maohong 包茂紅 (China): 海洋亜洲――環境史概覧 (Maritime Asia: Sum- mary of Environmental History) (in Chinese)
14:10-14:50 TSURU Yasuko 都留康子 (Japan): 東シナ海石油・ガス田開発をめぐる日中対立の諸相――協調の海への模索 (Reflections on Maritime Delimitation Dispute in the East China Sea) (in Japanese)
coffee break
15:10-17:00 Discussion (Chair. by HAMASHITA Takeshi)



海域史関連のシンポジウムが同時に二つ開かれるというのが悩ましいところではある。
一応事前登録が必要で5月7日〆切ということになっているが、わざわざ平日である金曜日にやってきた人を追い返すようなことはしないはずなので、興味をお持ちの方は気兼ねなく参加されるとよいと思う。

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バザールとしての琉球史

このブログとは別に準備していたウェブサイトの方も、ようやく目処がついた。
まだまだ未完成の代物ではあるが、完璧に仕上がるまで公開を遅らせると何時になるかわからないので、取りあえず仮オープンということにしよう。
リンクの項目にも追加しておいたので、暇な方は御覧いただきたい。

こういうものをつくっていると、つくづく自分が「完璧主義」の人間だということを思い知らされる。
もっとも、自分のつくったものが完璧であると言いたいわけでは、もちろん、ない。
「自分のつくるものは常に完璧に仕上げてから出す」のも、「自分のつくるものは完璧に仕上がらない限り決して出さない」のも、「完璧主義」という点では変わらない。
だが、「出す」のと「出さない」のでは全然違う。
当然、「出さない」のでは話は始まらないが、かといってそうそう「完璧」に仕上げることができるはずもなく、大抵はその間でもだえ苦しむことになるのである。

ただ、琉球史研究というものを考えた時―殊に、前のエントリで書いたような多様な歴史的文脈のクロスオーバーをそもそもの常態とする琉球史研究のあり方を考えた時、「完璧」と言えるようなイメージが果たして存在するのかという問題も、一方で出てくる。
あるいは「完璧」に近いイメージを描くことは可能かも知れないが、そのようなイメージを設計図として琉球史を精緻に組み上げていくというのは、やっぱり何か違うような気がする。
いろんな問題意識を抱える人たちが、自分一人ではうまく加工できない「部品」を各々持ち寄って、ああでもないこうでもないと試行錯誤を重ねるうちに思いがけない大きな「建物」が出来上がってしまった…という方が、琉球史研究としてはよっぽど「あるべき姿」なのかも知れない。

で、タイトルにあるような「バザールとしての琉球史」という話になるのであるが…。
察しのいい方はおわかりかと思うが、ここでいう「バザール」とは、「伽藍とバザール」を念頭に置いている。
リンク先の原文(山形浩生氏の和訳であるが)はソフトウェア開発の話で専門外の歴史学研究者にはややつらいので、一応Wikipediaの「伽藍方式」「バザール方式」へのリンクもつけておこう。
もっとも、そういう話を抜きに、単に「バザール」という言葉のイメージだけでも大体のニュアンスは伝わると思うけれど。

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琉球と海域アジアの歴史研究のために

本ブログは琉球及び海域アジアの歴史研究に携わる者の立場から、ささやかな情報発信の場として立ち上げるものである。

ここでいう琉球とは、かつて琉球王国の統治が及んだ領域のことで、現在の沖縄県と鹿児島県の奄美諸島に相当する地域のことを指す。
琉球は19世紀後半に日本に正式に編入されるまでの長きにわたり、九州以北とは異なる独自の歴史を歩んできた。
もちろん、古代より九州以北の日本諸地域とも様々な交流は存在したが、その歴史の営みは旧来の狭い意味での「日本史」に収まるようなものではない。
さらに私が専門にしている琉球王国の時代になると、明や清といった中国大陸の王朝に朝貢し、交易を行い、また王としての冊封を受けるなど、中国史やユーラシア史とも直接に連動するようになってくる。
さらに、中国以外にも日本や朝鮮・東南アジアの各地に交易船を派遣して、東アジア海域と東南アジア海域を結びつける役割を担うことにもなる。
このような広域の歴史的文脈の中で琉球が注目されるようになる一方で、「琉球」と総称される地域の中のそれぞれの島が持つ多様性にも、次第に注意が払われるようになってきた。
宮古、八重山、久米島、奄美、トカラ…それぞれの島嶼域が持つ個性は、沖縄本島を中心にした旧来の狭い意味での「琉球史」の語りに再考を迫るものであろう。

もちろん近年の研究動向は、日本史であれ中国史であれ、スタンドアローンな存在に留まり続けることを許さなくなってはいるのだが、琉球史の場合、そもそものあり方としてスタンドアローンではあり得ないという点で一線を画しているように思われる。
つまるところ、琉球史研究とは多様な歴史的文脈のクロスオーバーとして発展し続けるのが本来の姿、常態なのだろうと思うわけである。

しかし、そのようなことは言うが易く、行うは難きものである。

もとより浅学の身とはいえ、手持ちのささやかな情報を発信し、同時に上記の問題意識を巡る試行錯誤の姿をさらすことで、一歩でも半歩でも前に進めないものだろうか?
そんな想いが、本ブログの根底には流れている。

そもそも私は琉球史研究を行う場所という点では外れも外れ、中心からほど遠いところにいるので、さしたる情報も持ち合わせてはいないが、様々な視点をお持ちの方々と意見を交わす中で、琉球史の姿を模索して行ければ、と願っている。

まぁ、気負ってばかりいても話は進まないので、まずは気楽に始めてみましょうか。

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